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世界有数の眼鏡産地『鯖江』を訪れて。vol.4

皆さんこんにちは。
いつもポーカーフェイス札幌店のブログをご覧いただきありがとうございます。

【福井県鯖江市】

国内のメガネフレーム生産90%以上のシェアーを誇っている、福井県鯖江市を中心とする眼鏡産業は明治38年(1905年)に増永五左ェ門によって誕生日しました。

現在は日本有数の眼鏡産地として有名な福井県鯖江市ですが、皆様は普段我々が何気なく掛けている眼鏡がどのようにして誕生しているかご存知でしょうか?

実は、一つの眼鏡が出来上がるまで、200~400程の工程を経て私たちのかけている眼鏡は作られています。それは自動車を1台作るのと同じくらいの工程となります。

今や、テクノロジーの発達とともに、機械生産が増え、3Dプリンターで眼鏡が作られることも出てきましたが、今作られているほとんどの眼鏡が数多くの方々の手作業によって生み出されています。

古き良き、代々受け継がれてきた職人たちの技術が生き続ける町、鯖江。

アーカイブはこちらからどうぞ

世界有数の眼鏡産地『鯖江』を訪れて。vol.1
世界有数の眼鏡産地『鯖江』を訪れて。vol.2
世界有数の眼鏡産地『鯖江』を訪れて。vol.3

3回にわたり、ご紹介させて頂いてきた鯖江レポートも今回が最後となりました。皆さん楽しんで頂けましたか??
過去のブログでは眼鏡の生地作りから製造に至るまでの過程をご紹介させていただきました。

今回は、鯖江の町で長く家族経営にて、眼鏡の生産を支え続けている『伊部眼鏡』さんをご紹介いたします。

前回ご紹介させていただいた『佐々木セルロイド』さんとは違い、ひっそりとした住宅街に溶け込むように工場があり、当日は一日中の雨という天気でしたが、まず肌で感じたのは、工場の中に入ると、静けさの中に磨きをかける作業音が響く、なんとも心地よい空間がそこにあり、いわゆる大きな工場とは違う、居心地の良さを感じました。

伊部眼鏡さんで拝見したのは、『フレーム磨き』『パットの取付』『鋲のピン立て』『カシメ』の作業。
まず目についたのは、フロントやテンプルによくデザインされている鋲。

この細かいパーツに立てられた2本のパーツ、実に均等に取付をされていますが、皆さんもうお分かりかもしれませんが、これも全て手作業による取付となります。

ちょっと気が遠くなりそうですね。(笑)
このパーツを機械を使い実際にテンプルなどに取り付ける『カシメ』の作業を行っていきます。

そして、プラスチックフレームには欠かせないノーズパットの取付を拝見している際、それぞれにわずかなはみ出しがありました。

この僅かなズレは、フレームカーブとの相性を確認しながらうまくバランスを取り、はみ出した部分は鑢や磨きによって整えていく為にすべて計算されて微妙なバランスを調整していきます。

また、この均等に作られているような小さなパットも、手で持った際に、手の感覚で、厚みやカーブなど、一見目では分からないような個体差を僅か一瞬で判断して取り付けているとの事。



また、主に磨きを担当している伊部眼鏡のご主人は、中学を卒業後すぐ、職人の道に入り、磨きの経験はなんと70年近くに及ぶそうです。
その途方もない何十年という年月携わってきたからこその、感覚が当たり前のように、体に染み込んでいるのではないでしょうか。



現代ではテクノロジーの進化と共に、様々な最新の機械が作られ、眼鏡の製造も効率化や精度は変わってきています。
今や鯖江以外に、海外製の眼鏡もクオリティの遜色ない眼鏡がどんどん生まれてきています、ただ我々が普段店頭に立っていて感じるのが、国内はもちろん、特に海外の方は依然『MADE IN JAPAN』を求めています。

それは、何十年も前から鯖江で眼鏡を作り続けてきた職人たちのまさに功績と言えるのではないでしょうか?

今回鯖江のいくつかの工場を見学させて頂いて、眼鏡が出来上がるまでの様々な工程を見てきて、感じたのは、決して派手な仕事ではありませんが、数多くの方々の手間暇があって、ようやく1本の眼鏡が出来ているんだなぁと実感しました。

同じ作業を、丁寧に繰り返し繰り返し行うのは決して簡単な事ではありません。そして、その様々な職人さんやデザイナーの方々の想いが込められたフレームを、最後皆様にお届けできる販売員という立場にいる事がとても有難く感じました。

そして、vol.1のブログにてお話させて頂いた、『生地は生き物』という言葉の通り、皆様が何もしてないようで、様々な環境の変化で生地に影響があり、フレームがいつの間にかガタついていることがあると思います。

その時はぜひこの言葉を思い出して、眼鏡に愛着を持って頂ければと思います。
ただ、ガタツキはしっかりと直す必要がありますのでお気軽にお店に調整来店ください!

そして MYD 牧野様、お忙しい中、一日鯖江を案内して頂き、中々体験できない、貴重な経験を得ることが出来ました!本当に有難うございました。

こちらもぜひご覧ください

伊部眼鏡

4回に亙る鯖江レポートブログ、お付き合い頂きまして有難うございました!
いつもとはちょっと違う内容で楽しんで頂けたら幸いです。

次回はまた違った内容のブログをお届けする予定ですので是非そちらも楽しみにしていてください♪