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日本が誇る眼鏡の生産地『鯖江』vol.4

皆さんこんにちは。
いつも当店ブログをご閲覧いただきありがとうございます。

今回でついにvol.4となり、いよいよ佳境に差し掛かってまいりました。
前回のブログを含め、皆様楽しんで頂けていますでしょうか?
過去のブログについてはこちらからご覧くださいませ。

日本が誇る眼鏡の生産地『鯖江』vol.1
日本が誇る眼鏡の生産地『鯖江』vol.2
日本が誇る眼鏡の生産地『鯖江』vol.3

今回は、初となるメタルフレーム製造工場『株式会社 エレガント眼鏡』さんのご紹介となります。

エレガント眼鏡さんではメタルフレーム製造を担っており、デザイナーさんから頂いたイメージをもとに製作図面の作成、パーツを作る為の治具づくり、そして加工、調子合せを一貫して行っております。

まず入り口近くでブロー智の切削をしていた代表の方が満面の笑みで迎え入れてくださいました。
レンズを入れる際にネジによって開閉するブロー智をズレがないように確認しながら切削を進めていきます。
この際、刃物の消耗を抑えるため常に油を掛けながら作業しており、全身油まみれになってしまう大変な作業です。
全部機械で出来たら幸せだけどねと笑ってお話をしてくださりましたが、眼鏡はほかの工業製品と比べロッド数が少ないため機械化してしまうとコストと見合わないそうです。
如何に手作業で効率よく作業を進めていくか、改めて眼鏡は多くの手間暇がかかった高級品である事を実感しました。

メタルフレームは皆さんんもご覧の際には感じられるように、ミリ単位での計算された設計により成り立つ繊細なフレームです。
デザイナーさんが作りたい眼鏡をイメージし、実現するために必要な設計、形にするにあたり必要な治具を製作、何度もテストすることでようやく第一歩進むことが出来ます。


プラスチックフレームと比べ、寸分の狂いでも眼鏡として成り立たなくなってしまうため、作業所内では図面の確認部屋が設けられています。
眼鏡作りというと大きな機械や手作業によるクラフトを想像しますが、これらを円滑に進める上での非常に大切な作業は、熟練の職人の目によって支えられていました。

治具づくりから始まり各パーツが形になってから、2階の作業場にて切削、銀ロウ付けによる溶接作業に移ります。
あえて余白分を作っておいたブリッジの山に対し、リムの角度に合うよう切削後ガスを使用し、ロウ付けしていくことで私たちが見た事のあるフロントパーツになっていきました。


作業中にもかかわらず実際に工程を見せてくださった職人さんはこの道20年ではあるが、まだまだひよっこですと笑いながらお話してくださいました。
一つの業界に数十年単位で勤められることは、私たちの想像を絶する苦悩や大変さがあるはずなのにあっさりとお話していた様子は、古くから眼鏡業界を支えている鯖江の歴史の一部として責任と自負を持っていらっしゃる芯の強さを感じられました。

最後に別館一階にて、調子合せの工程を見学させて頂きました。
パレットという発泡スチロールの箱にたくさんの眼鏡が入っており、工場から工場へ、また卸先へと鯖江の中では主にこのパレットを使用し運ばれていくそうです。
休憩時間中ではありましたが皆さん調子合せの工程を実践してくださったり、洗浄機を動かしてくださったりと、とても暖かく迎え入れてくださりました。

こうして各項目、人の目によってしっかりと検品されたパーツ、フレームはそれぞれ次の目的地へと旅立っていきます。
皆様も眼鏡選びの際には、是非デザインだけでなく機能面を担う細かなパーツもご確認頂けると、メイドインジャパンだからこそ成り立つ繊細さと耐久面からなる強靭さを体感して頂けるかと思います。

長らくお付き合いいただきました日本が誇る眼鏡の生産地『鯖江』、いよいよ次回が最後となります。
皆様どうぞお楽しみにお待ちくださいませ。