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日本が誇る眼鏡の生産地『鯖江』 vol.2

皆さんこんにちは。
いつも札幌店ブログをご覧いただき、ありがとうございます。

先日掲載させていただきました、日本が誇る眼鏡の生産地『鯖江』 vol.1は皆様いかがでしたでしょうか?
vol.1のアーカイブはこちら↓
日本が誇る眼鏡の生産地『鯖江』 vol.1

本日はKISSOさんが手掛ける生地作りからさらに進み、眼鏡を形作るうえでの土台となる切削工程と掛け心地に大きく影響を与えるノーズパット製作についてご紹介となります。

【松原蝶製作所】

1960年に鼻パッド専門製造会社として創設され、現在も2代目松原倫岳氏を中心にご家族の皆さんで経営しており、鯖江の眼鏡作りをとても長い期間支えている工場となります。

vol.1でご紹介させていただきましたアセテート生地の製作の際、どうしても生地の流れや密度の関係で扱いづらい箇所が出てくるので、適度な大きさに切削し眼鏡の主役といえるフロントパーツの下準備となる短冊状のパーツにしていきます。
実際に拝見させて頂きましたが、とてもスピーディーで無駄が一切なく、長らく携わってきたことによる職人技には思わず声がもれました。

眼鏡が好きな皆さんであれば、プラスチックフレームという大きな枠組みの中でも様々なデザインがあるのはご存知かと思います。
歴史を感じられるクラシカルなデザインや、現代的な印象を与えてくれるスタイリッシュなスポーツスタイルなどを掛けた時のイメージに大きく作用してくるフロントパーツにカーブを付ける『R付け』を先ほど切削したパーツに行います。

各メーカーより指定された金型を使用し一つ一つ丁寧に手作業でR付けを行い、目視にて仕上がりを確認していきます。

完全なマシンメイドでは見逃してしまう可能性もあるイレギュラーも、徹底的にこだわりを持つことで鯖江産の眼鏡のクオリティの高さを維持しています。

壁一面にたくさんの金型が保管されており、それぞれ異なるカーブ、ブリッジパーツの凹凸を確認できたことで改めて各ブランド、デザイナーのこだわりが詰まった大切な道具の一つであることを認識しました。

また、昨年度ご紹介させていただいた通りとても高価な物であり、新作を製作する為にはその都度金型を用意しなければならないのです。
私達が毎シーズン心待ちにしている新作フレームは、作り手側の試行錯誤の上成り立っている企業努力の結晶であると再認識することが出来たので、これから入荷してくる数々の新作フレームがより楽しみになりますよね。

2階では、眼鏡に欠かせないパーツであるノーズパットの製作工房として地域の方と共に作業していました。
アセテート生地を作る際に綿花と共に混ぜ合わせる可塑剤を、フレーム用のものと比べ比率を多く配合することで加工のしやすさ、眼鏡を掛けた際の鼻あたりの良さを実現したオリジナルの生地を使用し型抜きをしていきます。

軽快なリズムを取りながらいとも簡単そうに実演してくださりましたが、切り抜いた後の生地を見ていただければ分かるように、無駄がないよう均一に型抜きされています。
この機械も何十年と使っている物だそうで、国内だけでなく海外にもノーズパットを卸しており、眼鏡業界を支えている必要不可欠である職人技は静かながらも圧巻でした。

何度もパーツを温めて圧縮、切断をすることにより私たちが良く見るノーズパットの形に仕上がります。
様々なデザインのフレームがあるように、ノーズパットにも沢山のモデルが存在します。
当日スタッフが掛けていた眼鏡についても、一目見ただけでモデル名を教えてくださり、とても驚きました!

こちらは切断前の状態になりますが、左右くっついている状態が蝶のような形状をしていることから、鯖江ではノーズパットの事を『蝶』と言うそうです。
何気なく見ていた小さなパーツにも沢山の工程、多くの職人さんが関わっていることがわかり、眼鏡とは工芸品であるといっても過言ではないと改めて実感しました。

vol.2ではセルフレームの中心となるフロントパーツ、またノーズパットについてご紹介させて頂きました。
こちらのブログが皆様の眼鏡選びの際に、楽しみながらお気に入りの一本を見つける手助けとなれば幸いです。
次回はフレーム製造工場についてご紹介させて頂きますので、楽しみにお待ちください!

こちらも是非ご覧ください

松原蝶製作所